※映画宣伝のアートワークも、時には個人で、はたまた共同作業でと、個々の作品により役割・担当に色々なケースがあったと思われます。
イラストや題字を氏が担当していることが資料やネットの情報で推定できたものを掲載していますが、デザイン全体かどうかまでは判断できませんので、その点はご容赦ください。
事実誤認や間違いがありましたら、ご指摘いただきたくよろしくお願いいたします。
○ビバ!チャップリンシリーズ
イラストにサインあり。「街の灯」「殺人狂時代」のデザイン構成は未確認ですが、おそらく氏によるものではないかと(推定)。
モダン・タイムス 1972.11.18リバイバル公開 |
チャップリンの殺人狂時代 1974.11.9リバイバル公開 |
街の灯 1973.7.14リバイバル公開 |
○東宝東和作品
1974年に読売映画広告賞の第25回記念特別表彰を受けて催された祝賀パーティの写真に「ノストラダムスの大予言」と並んで「パピヨン」「デリンジャー」の下記デザインのポスター(?)が飾られていますので、おそらくこれらの作品も益川氏が手がけていると思われます。
「エレファント・マン」は「映画宣伝ミラクルワールド」(斉藤守彦著)に「白バックのティーザーポスターは、覆面をかぶったエレファント・マンの周囲に、作品の場面をコラージュしたもの」という記述(P.104)がありますので、このデザインのものでしょう。
エレファント・マン 1981.5.9公開 |
パピヨン 1974.3.16公開 |
デリンジャー 1974.10.12公開 |
○ハリウッドからのオファー
黒澤作品の実績もあってか、コッポラから「地獄の黙示録」の英題ロゴデザインを依頼されたり、スピルバーグの「太陽の帝国」の日本版ポスターの担当を指名されているようなのですが、詳細は不明です。
太陽の帝国 1988.4.29公開 |
○キネマ旬報
1961年2月のベストテン号で表紙のイラストを担当したのを皮切りに、1963年頃から1977年頃にかけて本号、別冊、増刊の多くの表紙・装丁・カットを担当しています。
1973年9月増刊 世界映画記録全集 |
1961年2月特別号 1960年度ベスト・テン |
1963年4月増刊 黒沢明〈その作品と顔) |
1973年3月上旬号
ポセイドン・アドベンチャー
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1973年2月決算特別号 1972年度ベスト・テン |
1973年2月下旬号 街の灯(イラストも) |
○男は黙ってサッポロビール
1970年に三船敏郎を起用したビールCMがヒット、流行語に。後には就活の都市伝説にもなりました。
コピーは秋山晶、アートディレクションは細谷巌。
益川氏はコピーのロゴのみを担当。三船=黒澤作品の連想からの起用でしょうか。
以前ある美術館の図書室で広告デザインの本(タイトルは失念)をめくっていたら、この広告が紹介されていたのですが、「東宝宣伝部の人が書いた」とだけしかありませんでした。
内海の輪(1971.2.10公開) 三つ折の小型プレス?の見開き 松竹作品で、広告に三船の姿はなし。東宝に遠慮した? 岩下志麻(当時30歳)の柔肌にもカンパイ! |
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